タイ、バンコク日本人宿「日出」の中高年の旅行者について

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 以前私はタイの地方ばかりを旅していたので、バンコクは地方への中継地としてしか利用していなかった。ある日ふとバンコクはワット・ポーしか観光してないのに気づき、バンコクの市内とその周辺の観光地を旅することにした。
 そしてその旅の宿泊先をバンコクの日本人宿「日出」にしたのだ。「日出」はドミトリー、個室とも非常に安く、いわゆるバックパッカーが宿泊する宿のような感じだった。
そしておどろいたことに「日出」には今や若者ではなく中高年のおおぜいの旅人が観光するわけでもなく長期滞在していた。なかには女買い専門のジジイもいたがほとんどの人は外に出ず部屋に引きこもっていた。そして彼ら中高年の日本人は夕方から「日出」の食堂に集まってビールを飲んでわいわい話すのが毎日の日課になっていた。年齢は2018年に宿泊した時は80代1人、60、70代が4,5名。そして50代が2名、40代が1名。それ以下の年齢の人はいなかったと思う。これらの人は夜食堂にあつまってだべっている人達で、部屋から出てこないで沈没している中高年者もかなりいたと思う。
 なぜタイのバンコクまで来て、観光目的でなくて滞在してるのか?ほとんどの人は若い頃バックパッカーをやっていてその思い出が忘れられず日本人にとってゆるく感じるタイのバンコクにやって来るのではないだろうか。彼らは日本にいてはただ単なる暇をもてあましている中高年者だ。家で酒を飲んでごろごろしているより、バンコクの異空間にただよっている方が心地よいのではないだろうか。彼らは日本全国から単独でバンコクにやってくる。日本はやはり孤独な中高年男子には住みにくい国になってしまったのだ。
 2019年1月にバンコクに行った時も2日ほど「日出」に泊まったがやはり中高年の長期滞在者ばかりだった。全員2018年に「日出」で出会った人達とは違っていた。日本には暇と孤独をもてあましている中高年者がおおぜいいるということだ。